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大倉精神文化研究所

横浜市港北区地域の研究

第39回 子供たちはものしり博士

2002.03.01

文章の一部を参照・引用される場合は、『わがまち港北』(『わがまち港北』出版グループ、2009年7月)を確認の上、その書誌情報を典拠として示すようお願いいたします。


港北区域のことを調べるために、図書館通いをしていて気がついたことがあります。それは、郷土のことを最もよく学んでいるのは子供たちであり、子供向けの本を軽視してはいけないということです。

区域には、25の市立小学校があります。もっとも古い小学校は日吉台小学校で、明治6年(1873)6月24日に開校しました。

翌明治7年(1874)に高田小学校、明治26年(1893)新田小学校、明治33年(1900)に大綱小学校と城郷小学校が開校しています。

その他の学校は戦後になり開校したもので、港北小学校、綱島小学校、菊名小学校が昭和20年代に、昭和30年代後半になると区域の宅地化が進み、篠原小学校、下田小学校、大曽根小学校、日吉南小学校、篠原西小学校、新吉田小学校、綱島東小学校、師岡小学校、矢上小学校、駒林小学校、高田東小学校、太尾小学校、新羽小学校、北綱島小学校、新吉田第二小学校、大豆戸小学校が順次開校し、昭和58年(1983)の小机小学校を最後として以降の新設校はありません。

さて、子供達は小学校の3、4年生の社会科で自分たちの住む地域のことを学びます。横浜市教育委員会はそのための副読本『わたしたちの横浜』を各区ごとに作っており、毎年改訂しています。港北区版の副読本には、港北区の概要、区域の公共施設、主要商店街、工業・農業生産などが写真や図解入りで分かりやすく説明されています。

また、各小学校では、創立何十周年記念とかの事業で、記念誌や学区域の歴史・産業・文化などをまとめた副読本を独自に作成しています。これらの本の作成には、PTAや地元の古老を始めとして各分野の人々が積極的に協力していますから、市史や区史にも記されていないような貴重な記録が多数記されています。主要な副読本を挙げると、『わたしたちの町日吉』『わたしたちの新田』『わたしたちの大綱』『城郷(しろさと)』『大曽根の歴史』『わたしたちの郷土(日吉南小学校)』『わたしたちのまち樽、師岡』『わたしたちのやがみ』『わたしたちのまち高田』『太尾の歴史』『わたしたちの太尾』『私たちの新羽』『北つな』『わたしたちの町新吉田』『まめど』『わたしたちの小机』などがあります。その他にも『創立○○周年記念誌』等に郷土のことが書かれています。これらの図書は、子供たちにのみ配布されるものですが、横浜市中央図書館と港北図書館にも所蔵されています。ただし、郷土史コーナーと児童書コーナーに分かれて配架されていますので、出版社「横浜市立○○小学校」で目録を検索してみてください。

子供たちは、これらの本を使って地域のことについてとても詳しく学んでいます。子供の本だからといって見逃す手はありません。さらに、今年四月より、「総合的な学習の時間」が設けられます。その中でも、地域や郷土について学ぶことになっています。副読本がいっそう充実することが予想されます。楽しみです。

余談ですが、今回のタイトルから「ケぺル先生」のことを思い出しました。分かる方にはなつかしいでしょう...?

記:平井 誠二(大倉精神文化研究所専任研究員)

(2002年3月号)

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