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大倉精神文化研究所

横浜市港北区地域の研究

第26回 今も続く最古のお店は?─大倉山はじめて物語、その8─

2018.05.15

文章の一部を参照・引用される場合は、『わがまち港北3』(『わがまち港北』出版グループ、2020年11月)を確認の上、その書誌情報を典拠として示すようお願いいたします。


 前回の続きです。大正から昭和になる頃には、道路や鉄道が整備されて、物流はトラックや貨物列車が中心となり、鶴見川の河岸はしだいに廃れていきます。現在、太尾河岸跡周辺に古くからの店はもう残っていないようです。
 綱島街道は、昭和10年代に現在の広い新道が整備されましたが、旧道沿いには今でも古い店がいくつか残っています。
 筆者が確認出来た範囲では、昔から業態を変えずに現在も営業中の店としては、大倉山一丁目、旧道に面した西田自転車店が最も歴史が長いようです。1924年(大正13)に父親が店を開いたと教えてくださったのは、1926年生まれの現店主さんです。この方、大倉山で現役最年長の店主さんでしょうか。
 大倉山駅入口交差点付近には、明治の末頃から鈴木長兵衛商店(後の岩田屋)がありました。酒屋兼雑貨屋で、何度か移転した後に駅前の記念館坂入口で酒屋を営業していましたが、先年閉店しました。
 綱島街道の旧道沿いには1927年開店の漆原石材店(第36回参照)もありますが、住所が大豆戸町です。さらに続きます。(S.H)

(2018年5月号)

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