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大倉精神文化研究所

横浜市港北区地域の研究

第39回 おじさん公園のひみつ─その1─

2019.06.15

文章の一部を参照・引用される場合は、『わがまち港北3』(『わがまち港北』出版グループ、2020年11月)を確認の上、その書誌情報を典拠として示すようお願いいたします。


 前回の続きです。太尾小学校の東門前の緑道に設置されたベンチに、サクソフォンを持ったブロンズ彫刻のおじさんが座っています。ベンチと彫刻を合わせて「プリーズ、リクエスト」という作品です。太尾小学校の子供たちは、その辺りを「おじさん公園」(近ごろは略して「おじ公」)と呼んでいます。
 いつからその名がついたのか疑問に思っていたところ、最近、「おじさん公園のひみつ」という映画があることを知りました。
 この映画は、川崎のチネチッタ開業20周年記念で企画された「子どもたちによる映画の原作ストーリー大募集!!」に、当時太尾小学校の児童だった加藤光君が応募して、グランプリを受賞した作品です。加藤君はなんと脚本まで執筆して、林海象監督、佐野史郎主演で映画化されました。公開は2008年3月、加藤君以下太尾小4年3組の子供たちも出演しています。大人になった加藤君に話を伺ったところ、どうやらこの頃から、おじさん公園と呼ばれるようになったようです。
 この映画は、6月23日(日)に港北公会堂で開催する第9回港北ふるさと映像祭で上映されます。おじさん公園にどんな秘密があるのかは、映画をご覧下さい。答えは7月号で!(S.H)

付記
「プリーズ、リクエスト」の作者の黒川晃彦氏は、「この作品は未完成です。ベンチの空いているところへ人がすわって完成します。」と言っています。さあ、作品を完成させるのはあなたです。
黒川氏が同じコンセプトで作った彫刻は全国各地にありますが、横浜市内では青葉区の市ヶ尾第三公園にサックスを吹くおじさんの彫刻「イチガオ・スイング」があります。

(2019年6月号)

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