第91回大倉山講演会/井上円了の活動主義について
令和3年「こころを磨き からだを鍛える」/第2回(第91回)
井上円了の活動主義について
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講 師:竹村 牧男(東洋大学前学長)
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日 時:令和3年(2021)4月17日(土) 14時~15時30分
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会 場:横浜市大倉山記念館ホール
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定 員:80名(入場無料、事前予約制・先着順)
井上円了(いのうええんりょう)(1868~1919)は、東洋大学の前身「私立哲学館」の創立者です。東京大学で哲学を学び、明治20年(1887)、満29歳で、ある寺の一室を借りて教育事業を始めました。円了は越後(えちご)の真宗の慈光寺(じこうじ)の出身で、西洋哲学に劣らない仏教教理の意義を広く訴え、当時疲弊していた仏教界の復興に尽力しました。また、哲学の民衆への普及をめざし、多くの書物を刊行するとともに、全国各地で講演して、社会教育活動にも大いに貢献しました。その講演回数は5,000回を優に超えており、最後は中国の大連(だいれん)で講演中に倒れて亡くなりました。
円了は、古今東西の哲学・思想を学びましたが、「活動はこれ天の理なり、勇信はこれ天の意なり、奮闘はこれ天の命なり」と、その帰着するところは活動主義であると説いています。円了が生涯にわたって奮闘しつづけられた背景には、いったいどのような人生観・世界観があったのでしょうか。今回、私たちに勇気と力を与えてくれる井上円了の思想を探ってみます。