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催し物

第●回大倉山講演会/大倉邦彦著『感想』を読む

2006.07.15
平成18年度「大倉邦彦とその時代」/1

大倉邦彦著『感想』を読む

  • 講 師:打越孝明(専任研究員)
  • 日 時:平成18年(2006715日(土)

大正14(1925)7月、大倉洋紙店社長の大倉邦彦は自著『感想』の其一を刊行しました。43歳のときです。この本は洋紙店の社員教育を目的とし、個人の心のありさまや精神修養の大切さを綴ったもので、51編の随想風の短文を収めたわずか30ページあまりの小冊子に過ぎませんでした。

しかし、刊行後は『読売新聞』にその内容が紹介されるなど好評を博しました。『感想』は其十三に至るまで毎年一冊ずつ刊行され、全体で291万部も普及したベストセラーとなります。大正15年にはイギリスのロンドンで英訳も出版されました。

『感想』に綴られた随想は、いずれも大倉邦彦の心の奥底から迸り出た信念の言葉であり、昭和7年(1932)4月に創設した大倉精神文化研究所の礎となったのです。

講演では、研究所創設前に書かれた随想を中心に皆さんと読み味わって参ります。

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