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催し物

第●回大倉山講演会/松下幸之助と神道大系の編纂

2016.05.21
平成28年「実業家の社会貢献とその理念」/3

松下幸之助と神道大系の編纂

  • 講 師:三橋健(神道学者)
  • 日 時:平成28年(2016521日(土) 14時~1530
  • 会 場:横浜市大倉山記念館 ホール
  •  員:80(入場無料、予約なし、当日先着順)

神道大系の編纂は、大倉精神文化研究所研究員として研鑽を積み、後に國學院大學教授となられた西田長男(ながお)先生と、経営の神様の異名をもつ松下幸之助翁との会見が機縁となり実現したと言っても過言ではありません。その時、西田先生は「戦後、日本の経済は世界の驚嘆するばかりに発展を遂げたが、世界の師表となるにはあまりにも精神面が貧困です。日本古来の伝統精神に目覚めるならば、世界の人々も日本人を信頼するでしょう。その根本となる神道の大系を整えたい」と力説されました。松下翁は耳を澄ましてお聞きになっていらっしゃったが、「やってください。ご援助しましょう」と答えられました(西島一郎『随想 恵まれたふれあい』)。

晩年、西田先生がお書きになった「わたくしの半生」に、「神道大系は日を追って出版されている。松下幸之助氏への橋渡し役としてお願いし、その原動力となった西島一郎君なくしては、神道大系はあり得ないのである。心から感謝している」と記しておられます。したがって、この講演は西島君が適任者ですが、彼は平成2510月に死去されました。『(財)神道大系編纂会 記念誌』に、その西島君のことが全く見られなかったのを遺憾に思い、彼の名誉のために、不能を省みず、この講演を引き受けることにしました。

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